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'''写真'''('''寫眞'''、しゃしん)
* 狭義には、穴や[[レンズ]]を通して[[対象]]を結像させ、物体で[[反射]]した[[光]]および物体が発した光を感光剤に焼き付けたのち、[[現像]]処理をして[[可視化]]したもわ。このとき、感光剤に焼き付けるまでを行う機器は基本的に[[カメラ]]と呼ばれる。
* 広義には、[[電磁波]]、[[粒子線]]やらなんやらによって成立する、弁別可能で存続性の高い[[像]]。
"photograph" ちう語は[[イギリス]]の[[天文学者の一覧|天文学者]][[ジョン・ハーシェル]]が創案したちうわけや。「photo-」は「光の」、「-graph」は「かく(書く、描く)もん」「かかれたもん」ちう意味なんやし、合わせて「光の画」と訳せたゆう意見をじぇったいしも否定できへん。せやけどながら、やまとでは光が写すのやのうて「光景を写す」ちう意味の造語が行われたちうわけや。"photograph"から、略して'''フォト'''と呼ぶこともあるんや。写真は[[デジタル写真]]の電子データである場合[[画像]]と呼ぶ。
== 写真の原理 ==
[[光]]に対して[[レンズ]]や[[カメラ]]等の機器を用いて、屈折、遮断等の光学的な操作を行い特定の[[波長]]の光に感光する物質(感光材)に照射し、感光させる。
感光させた感光材に対して、必要やったらば[[現像]]等の可視化や定着等の感光能力の消失等の操作、[[焼き付け]]や印刷等により明暗の反転や拡大を行うやらなんやらして、最終的な画像を得る。
得られはった画像はもっかい光を当てて鑑賞する事が可能であるんや。
=== 銀塩写真の原理 ===
近年、[[デジタル写真]]と区別して[[フィルム]]を利用する写真を'''銀塩写真'''ちう。
ハロゲン化銀は光を与えると銀イオンが[[還元]]され、[[イオン化]]されへん[[銀]]ができる。感光して銀になってもそのまんまでは画像にはやったらへん。感光した部分にある銀はごく少量のため、適当な量まで銀を増やす必要があるんや。こら現像液で行う。また、感光せぇへんかった部分はそれ以上感光しては困るため、不要な部分の銀分子は取り除く必要があるんや。こら定着処理で行う。
ハロゲン化銀は感光するっちうとき、波長を吸収する領域は青色によっておる。ほんで、可視領域にわたって感光させるために感光色素を用いて本来の吸収波長以外にも反応が起こるように設定する。まず感光色素が光に反応し、色素の電子がハロゲン化銀へ移動するっちうことによってハロゲン化銀の直接の感光と同様の変身が成立する。可視的な電磁波の特定の波長領域にのみ感光するようにし、三[[原色]]に対応するように感光層を重ねるとカラーフィルムになる。
=== 半導体撮像素子の原理 ===
[[デジタルカメラ]]や[[テレビカメラ]]、[[ビデオカメラ]]では受光面に[[半導体]][[撮像素子]]を用おる。[[CCDイメージセンサ|CCD]]の場合、半導体撮像素子に入射した[[光子]]がpn接合に入ると[[電子]]が発生する。量子効率は銀塩写真のハロゲン化銀の場合よりもはるかに高いため、高感度であるんや。発生した電子を走査するっちうことで[[アナログ-デジタル変換回路|AD変換器]]へ送る。[[VHS]]等、アナログ式の場合は電荷量に応じて信号の強弱を記録媒体に記録する。([[シャノン=ハートレーの定理]])
[[撮像管|ビジコン管]]の場合、光電面に入射した光子によって電位が変身し、走査するっちうことで電位の強弱を記録媒体に記録する。
=== 相反則と相反則不軌 ===
基本的に写真の感光量は光の量(単位時間あたりの光の量×光が当たった時間)によって決まる。これを相反則ちう。せやけど、感光量は入射した光の量にどこまでも比例するんではおまへん。未露光部はベースフィルム以上淡色にはやったらへんし、感光するハロゲン化銀は限られておるさかい一定以上の光を当ててもそれ以上濃くんやったらへん。従ちう、光の入射量と画像の濃さをグラフにすると[[シグモイド関数]]のようになる。変身の中間部は直線的なんやし、この部分の傾きのことをガンマちう。
露光時間が極端に短かったり長かったりする場合には、相反則が成立せんことがあるんや。これを相反則不軌ちう。カラーフィルムでは更なる別の問題をも生む。色毎に相反則不軌の状態が異なるため、カラーバランスが崩れるのであるんや。
長時間露光においてはまた別の問題があるんや。現在利用可能なデジタルカメラでは画像に[[熱雑音]]と製作不良から発生するランダムノイズが乗る。一部のデジタルカメラでは長時間露出する際のノイズを軽減する機能が付いておる。どエライ長い時間露光する場合、ノイズが最終的な画像に影響せんようにディテクターを低温で動作させる必要があるんや。せやけどフィルムの長時間露光では、粒状性は変身せん。
なお、冷却するっちうことで長時間露光時の相反則不軌を低減できることが、経験的に知られておる{{要出典|date=2008年10月}}。相反則不軌は天体写真を撮る時やらなんやらに大きな問題となる。[[1977年]]頃には長時間露光時の相反則不軌対策や分光感度を調整した天体撮影用のフィルムが市販されとったほどであるんや。
=== 写真の撮影 ===
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[[カメラ]]および[[カメラ・オブスクラ]]は撮影機器であるんや。写真フィルムまたは電子的記録カードが[[記録媒体]]であるが、ほかの方法が採られはることもあるんや。例うたら、光学コピーや乾式コピー(ゼロコピー)は長期的に使用可能な画像を作るが、写真フィルムやのうて[[静電気]]の移動をつこうておるさかい、電子複写(静電複写)ちう。[[マン・レイ]]の刊行した[[レイヨグラフ]]やらなんやらの[[フォトグラム]]は[[印画紙]]に投影された影でできた画像なんやし、カメラを用おらへん。スキャナのガラス面に直接撮影対象を置くことによちう、電子複写を行うことも可能であるんや。
撮影者は記録媒体を必要な量の光に露出する目的で、カメラと[[レンズ]]を選択・操作できる(記録媒体として通常は、写真フィルムか[[固体撮像素子]]を使う)。
選択・操作の対象には以下のもんやらなんやらがある思われる。カメラの操作は互いに関係する。
* レンズの種類(単焦点、ズーム・バリフォーカル、一般撮影用、高倍率撮影用、ティルト/シフト、ソフトフォーカスやらなんやら)
* レンズの焦点距離(超広角、広角、標準、望遠、超望遠)
* 合焦点(フォーカスが合っておる点)
* 絞り値([[F値]])
* [[シャッタースピード]]
* [[ISO感度]]
* [[フィルター]]、覆い・[[ディフューザー]]
* 記録画質やらなんやら(デジタルカメラにおいて)
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フィルム面に到達する光の総量は露出時間、レンズの絞りによって変わる。この内どちらかを変えれば、露出が変わる。(物理的なシャッターがあらへんカメラであっても)露光時間はシャッタースピードで表される。露光時間が1秒より短い場合は通常分子が1の分数で表記され、そらカメラのシャッタースピード設定ダイヤルに明記されておる場合、秒の[[逆数]]で表示されておる場合が多い。絞りは[[F値]]で表示されておるが、こらレンズの明るさを表しておる。Fは焦点比(focal ratio)のFであるんや。F値がルート2分の1倍になる毎に絞りの直径はルート2倍大きくなり、絞りの面積は2倍になる。典型的なMFレンズに刻まれたF値は、2.8、4、5.6、8、11、16、22、32やらなんやらであるが、こら数字が大きなる毎に光の量が半分になっていくことを意味する。
特定の露出のシャッタースピードと絞り値は、さまざまな組み合わせが成立する。例うたら、125分の1秒でF 8と500分の1秒でF 4では同じ量の光が得られはる。当然ながら、どの組み合わせを選んやかは最終的な仕上がりに影響する。シャッタースピードの変身は対象とカメラの動き(ぶれやらなんやら)の反映の度合いを変える。絞りの変身は[[被写界深度]]を変える。
被写界深度は焦点の前後に広がる[[ピント]]があっておるように見える範囲のことであるんや。例うたら長焦点レンズ([[望遠レンズ]])を[[絞り]]を開いて使用した場合、対象の目には鋭く焦点が合うとき、鼻の頭はピントが合って見えへんゆうことが起こる。反対に短焦点レンズ([[広角レンズ]])を使用し、絞りこんで(絞り値を大きくして)遠距離に焦点を合わせて使うたら、対象の目にも鼻にもピントが合って見える写真を撮影するっちうことは容易であるんや。
長焦点レンズを使用し、絞りを開いて近距離に焦点を合わしたら、被写界深度は極端に浅なる。反対に短焦点レンズを使用し、絞りこんで(絞り値を大きくして)遠距離に焦点を合わしたら、被写界深度は極端に深なる。絞り値、焦点距離、焦点の位置が同じそやけど、レンズの[[F値]](絞り開放時のF値)によって被写界深度は異なる。また、レンズのF値が同じでも設計・表記と実際との差やらなんやらにより被写界深度は異なる。ピンホールのように、どエライ小さい絞りを使うとごく広い範囲にピントを合わせることができる。こら[[パンフォーカス]]と呼ばれる。
=== 写真の出力 ===
材質にかかわらへんし、カメラが捕らえた像を最終的な写真作品にするには何らかの工程が必要であるんや。この工程には[[現像]]と[[焼き付け]]やらなんやらがあるんや。
焼きつけ工程では、いくつかの調整によって結果を変えることができる。けぇへんな調整のようけはイメージキャプチャーやらなんやらで行われる調整に似ておるが、引き伸ばし機を用いた焼きつけ工程に固有のもんもあるんや。大部分はデジタルによう似た調整であるが、大きく異なる効果をもたらすもんもあるんや。
調整には次のもんやらなんやらがあるんや。
* フィルム現像の内容
* [[印画紙]]の種類(光沢の程度や質感やらなんやら)
* 引き伸ばし機の方式や性能
* 露光時間
* レンズの絞り
* [[コントラスト]]
* 覆い焼き(焼きつけの一部だけ露出を減らす)
* 焼き込み(一部だけ露出を増やす)
== 写真の種類 ==
=== フィルム写真 ===
==== モノクローム(写真) ====
''[[モノクロフィルム]]・[[印画紙]]を参照のこと''
100%コットンやらなんやらのバライタ印画紙、[[水彩]]紙を応用したプリンター用紙(デジタル用)やらなんやらは独特の風合いがあり、黒や紙の白の発色、色合いはざまざまであるんや。プリンターの高性能化に伴い、デジタルでのモノクロームプリントがようけなりよったちうわけや。デジタル写真・デジタル化された写真においては、「カラー」から「モノクローム」への変換は容易であるんや。
==== カラー(写真) ====
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カラー写真は[[1800年代]]に開発が始まったちうわけや。初期のカラー実験では像を定着させることができへんし、更に退色し易かったちうわけや。初期の高耐光性のカラー写真は[[1861年]]に物理学者・[[ジェームズ・クラーク・マックスウェル]]によって撮影されたちうわけや。
カラー写真は、[[スライドプロジェクタ]]で使うための陽画の透過フィルムとして像を撮ることもできるし、陽画の焼き付けを作るためのカラー陰画を作ることもできる。自動プリント機器の登場によちう、現在では後者が最も大衆的なフィルムであるんや。
初期のカラー写真は、それぞれ異なるカラーフィルターレンズを前面に持った3つのカメラを使うもんやったちうわけや。この技法は暗室や画像処理工程に3系統の処理設備を必要としたさかい、実用化までにはいかいへんかったちうわけや。ロシア人写真家・[[セルゲイ・プロクジン=ゴルスキー|プロクジン=ゴルスキー]]は別の技法を開発したちうわけや。3枚のカラー乾板を連続して素はよ撮影する技法であるんや。当時は必要な色に対する適当な感度をもつ乳剤が知られておらずカラーフィルムを製造するっちうことがでけへんかったため、この技法が用いられはったちうわけや。せやけど[[1900年代]]に入ると、H.W.フォーゲルのような化学者たちの活躍により、ついに[[赤]]と[[緑]]に適当である感度を持つ乳剤が発売されたちうわけや。フランス人の[[リュミエール兄弟]]によって発明された最初のカラーフィルムである'''[[オートクローム]]'''(Autochrome Lumière)は[[1907年]]に市場に現れたちうわけや。こら染料で染めた[[ジャガイモ]][[デンプン|でんぷん]]で作られはった「スクリーン板」フィルターに基づいたもさかい、ドイツの[[アグフア・ゲバルト]]が[[1932年]]に類似の'''アグファカラー'''(Agfa Color)を発売するまでは市場における唯一のカラーフィルムやったちうわけや。[[1935年]]、アメリカの[[コダック]]が3色乳剤を採用した最初の近代的なカラーフィルム(integrated tri-pack)である'''コダクローム'''(Kodachrome)を発売し、[[1936年]]にはアグファの'''アグファカラーノイエ'''が追従したちうわけや。アグファカラーノイエのカラーカプラは、コダクロームのトライパック方式とは異なり、乳剤が層状になっており、フィルムの処理が大幅に簡略化されとったちうわけや。コダクロームを除くほとんどの近代的カラーフィルムは、アグファカラーノイエの技術に基づいておる。興味深い注釈として、コダクロームの開発者やったレオポルド・マンネスとレオポルド・ゴドウスキー・ジュニアはどちらも熟達した音楽家やったちうわけや。また、ゴドウスキーは[[ジョージ・ガーシュウィン]]の従兄弟なんやし、彼の父・[[レオポルド・ゴドフスキー]]は偉大なピアニストやったちうわけや。インスタントカラーフィルムは[[1963年]]に[[ポラロイド]]から発売されたちうわけや。
=== デジタル写真 ===
''ねちっこくは[[デジタル]]を参照''
デジタル写真は画像を電子データとして記録するために[[CCDイメージセンサ]]や[[CMOSイメージセンサ]]といった[[固体撮像素子]]を用おる。[[携帯電話]]やらなんやらにもデジタルカメラ機能が付いておるもんがある([[カメラ付き携帯電話]]を参照)。デジタル写真を写真と認めへん人もおる。せやけど、デジタルカメラで捉えた像は見ることもプリントするっちうこともできる。この10年でデジタルの自動露出・自動焦点カメラは一般に広まり、フィルムカメラよりも売れておる。[[動画]]撮影や[[録音]]やらなんやら、フィルムカメラにはへん機能を持っておる機種もある他、レンズ交換式デジタルカメラの開発・普及も進んでおる。中には中判カメラ(ブローニー)に相当するレンズ交換式デジタルカメラもあるんや。
写真処理施設からの遠隔地で仕事をする新聞記者やらなんやらのカメラマンにとちう、[[テレビ|テレビジョン]]との競争が激化するにつれ、新聞に載せる画像を短い時間で送付せなやったらなくなりよったちうわけや。このために、遠隔地で仕事をする新聞記者達は、一時期は小型の写真現像セットと電話線で画像を送るための道具を持ち歩くのが当たり前で、大きな負担となりよったちうわけや。[[1981年]]、[[ソニー]]が画像撮影にCCDを使い、フィルムを用おらへん最初のコンシューマ用カメラ「マビカ」を発表したちうわけや。マビカは画像をディスクに保存し画像自体はテレビに表示するもんやったちうわけや。次いで[[1990年]]にコダックが初の市販デジタルカメラDCS100を発表したちうわけや。その価格は業務用でもなければ手が出へんもんやったちうわけや。ショーバイ的なデジタル写真がこのとき生まれたさかいあるんや。
== 写真の性質(フィルム写真とデジタル写真) ==
写真の性質はフィルムとデジタルで異なるが、共通した観点が存在する。以下、観点を幾つかの性質に分けて紹介する。フィルムとデジタル、2つのフォーマットのどちらが優れておるかちう議論があるんや。せやけど、みなの観点において一方がもう一方よりも優れておるとは言えへん。それ故、どちらのフォーマットもそれぞれ良さがあるゆうべきやりまひょ。
=== 再現性 ===
ここでの再現性は画質とほぼ同義であると考えとっただきたい。写真の画質に関しては解像度とコントラスト(と色再現性)が格子と考えられはる。写真の写りを判断する基準は多数あるが、分解能を挙げる。取りあえへんし、分解能は写真の像を成立させる構成要素の原因と考えてよいやりまひょ。これについて、その写真が何個の画像セル([[ピクセル]])で構築されるかで計ろうとする試みがあるんや。
フィルム写真とデジタル写真を比較するっちうとき、フィルムを撮像素子の画素数に換算するとどの程度かと考えがちやけど、何よりも先ず両者はあんまりに異なる。最終的なプリントを鑑賞する場合、近接時の鑑賞に耐え得るんはフィルム写真ではおまへんやろうか。「大伸ばしのプリントは近寄って眺めるもんやへん」とぬかす人もおるが、たとうたら絵画を鑑賞する場合を考えると、古典絵画やらなんやらは特に大型のもんでも近接時の精細感のある描画におったまげる場合もあるんや。なんぼなんでも、作品が大型であることが直接に、鑑賞において接近してはいけへんことを意味するっちうことはへん。フィルムとデジタルで分解能を比較をするんは容易やへん。分解能の測定はさまざまな条件に依存する。フィルムの場合、フィルムの寸法・サイズ、粒状性やらなんやらのフィルムの性能、用いたレンズの性能に依存する。フィルムにはピクセルが存在せんさかい、フィルムにピクセルが存在するもんとして計測した分解能は目安に過ぎへん。デジタルカメラではセンサー画像の補間に用おる画像処理理屈、センサフィルタのベイヤーパターン(Bayer pattern)の効果、記録画質やらなんやらが関係する。加えて、デジタルカメラの[[撮像素子]]や[[表示装置]]の[[画素]]の配列は、規則正しい繰り返しパターンを持つため、[[モアレ]]を生じる場合があるが、フィルムの感光粒子は不規則に並んでおるためこへんな風な現象は起こらへん。
35mmフィルムカメラで撮影した写真の解像度評価はまちまちであるんや。例うたら、10メガピクセルちう評価がある[アサヒカメラ 2006.6]。より粒子の細かいフィルムを使うとこの数字は上がるし、低級の光学系の使用や劣悪な照明がこの数字を下げることもあり得る。この評価は2007年の最新鋭デジタルカメラは35mmフィルムカメラよりも優れておるちう評価を含意しておる。せやけど、35mmフィルムは一般消費者向けのフォーマットであるんや。プロ向けフィルムカメラとして[[中判カメラ]]、[[大判カメラ]]があるんや。これらに先の数値を単純にあてがうと、2007年現在の最新鋭デジタルカメラより優れた分解能を持つことになる。具体的には、645のフィルム写真は約36メガピクセル、4×5インチは約130メガピクセルであるんや。8×10インチは約540メガピクセルになる。せやけど、20メガピクセルや7メガピクセルちう評価もある[アサヒカメラ 2006.6]。35mmフイルムはISO50クラスの低感度で2000万画素相当ちうんは銀粒子のサイズやらなんやらから計算されたもんなんやし、実効的には空間周波数的にみて、色調的・階調的に平坦な特性を有するんはその概ね40%程度なんやし、それ以下の細部描写は空間周波数に比例して劣化してくる事からおよそ800万画素程度、とみるのが正しおまんねん。やっぱりフイルム感光粒子の並びやサイズの不均一性や分散性・乳剤層の厚みによる焦点んにじみやらなんやらの物理的限界からみてもこら疑いよう無いといえる。
高性能レンズを用い理想的な露出で撮影した現代の超微粒子白黒フィルムの分解能は、30メガピクセル以上のファイルサイズにおいて適当な細かさが得られはる。一般消費者向け35mmカラーフィルムでは12メガピクセル以上に、安価な35mmフィルムカメラ([[コンパクトカメラ]])でも8メガピクセル以上に価し得る。
画像の表示に用おる媒体も考慮にぶちこむ必要があるんや。例うたら、せいぜい2メガピクセル程度のもんが主潮流であるテレビやコンピュータのディスプレイで写真を表示するんみやったら、ローエンドのデジタルカメラで出せる解像度でさえ十分と言える。4×6インチのプリントに出力する場合に限っても、デジタルとフィルムの間に知覚できる差はあるんや。出力媒体が大きな広告版なのやったら、高い解像度をもった媒体か大きな判が必要になるやりまひょ。
=== 融通性 ===
現在ではまや、融通性に関してはフィルムがデジタルに勝ると言える。露出寛容度とゴミ・埃に対しての比較を挙げる。
露出寛容度は、露出過多または露出不足のネガからええ画像を得る度合いのことであるんや。デジタル画像ではわずかでも露出過多になると、ハイライトが飛んでまう。露出不足では陰影の細部が失われがちであるんや。せやけど、フィルム、特にネガフィルムやったら、少々露出過多へんし露出不足のフィルムをつこうても、正常の範囲内と言える画像が得られはる。
結像面に乗った塵は、撮影者につきまとう問題であるんや。デジタルカメラのセンサーは固定なんやし、デジタル一眼レフでは塵を除くのが困難であるんや。せやけど、一部のデジタルカメラにはイメージセンサーの塵を検知しセンサー上のゴミ・埃をある程度シカトする機構が付いておる。フィルムカメラでは画像ごとにフィルムを交換するんで、塵に対処するんは容易であるんや。その代わり、フィルムの現像工程以降でゴミ・埃が混入する危険が存在するが、いずれも正しい手順で清潔に扱うたらほとんど問題は起きへん。
=== 利便性 ===
利便性はデジタルカメラが普及した要因の一つであるんや。フィルムカメラでは一連のフィルムを撮影した上で現像せなやったらへん。ほんで現像を終えて初めて写真を見ることができる。他方、ほとんどのデジタルカメラは液晶ディスプレイを備えており、撮った直後に写真を見ることができる。この機能を用いれば、不要な写真の削除が可能であるんや。
デジタルカメラの画像はパソコンで加工するっちうことが容易であるんや。ようけのデジタルカメラは画像を、センサーからの出力を画像に変換せずそのまんま保存する[[RAW画像|RAWフォーマット]]で保存するっちうことができる。適当なソフトウェアと組み合わしたら、最終的な画像に「現像」する前に、撮った写真の[[パラメータ]](シャープネスやらなんやら)を調整するっちうことができる。記録された画像自体を加工したり書き換えるちう選択肢も存在する。
フィルムも[[走査|スキャニング]]ちう工程を経てデジタル化できる。ゴチャゴチャゆうとる場合やあれへん、要は、銀塩写真をデジタル写真に加工するっちうことができる。
=== 経済性 ===
2つのフォーマットにおける経済的優越性は撮影のスタイルによって大きく変身するんで、一概にどちらがより経済的やとは言えへん。デジタルカメラは概して、似たカテゴリーのフィルムカメラより高価であるんや。こら、撮影自体と画像の短期的な保存にほとんどまるっきしコストが掛からへんゆう事態で相殺され得る。やけど、デジタル写真にもランニングコストはあるんや。長期的に多数の画像を保存するやったら、記録メディアやらなんやらに関する費用は甚大であるんや。デジタルカメラにフィルムは不要やけど、画像を記録する[[SDメモリーカード]]や[[メモリースティック]]やらなんやらを必要とする。それらは限られはった寿命しかいへん。ほんで、デジタル画像を保存する機具を用意せなやったらへん。プリントが欲しおまんやったら、オノレで印刷するか業者に依頼せなやったらへん。さらに、デジタルカメラはバッテリーを使う。バッテリーは使うごとに劣化するもんなんやし、充電式であっても、定期的に買い替えるもんであるんや。
他方、フィルム写真ではフィルムの取得と画像処理(プリントやらなんやら)にコストが掛かり続ける。フィルムは撮影直後に画像を見ることができへんさかい、最終的な写真を知ることなく撮影したみなのフィルムを現像処理するんが通例であるんや。写真の出来に応じて現像するか否かを、コマごとに決めることはできへん。機材の価格については、製造撤退や機種の生産整理やらなんやらが進めば、デジタルカメラより相対的に高価になる可能性はあるが、中古市場での流通量もようけ、一概には言えへん。また、ようけのフィルムカメラもバッテリーを使い、程度の差はあれデジタル同様の消耗品出費は避けられへん。
=== 保存性 ===
フィルムが作るんは一次画像なんやし、こら撮影レンズを通った情報こそを含んでおる。オルソクロマチックのように特定の周波数領域に限られはった感度またはパンクロマチックの幅広い感度といった違いはあっても、色(波長)によって対象を捉える点は同様であるんや。現像方法の違いにより最終的なネガやポジに差は出るが、現像が終れば画像はほとんど変身せん。理想的な状態で処理・保存されたフィルムは実質的に100年以上変わらず性能を発揮する。プラチナの[[化合物]]によって発色するプリントは基本的にベースの寿命に制限されるのみなんやし、数百年ほどは持つ。高い保存性を欲するやったらば調色が必須であるちう因襲があったちうわけや。調色されたプリントの保存性は高い。せやけど現在では、調色せずとも保存性を高める薬品が販売されておる。
2007年時点で、[[コンピュータ]]を中心とした[[電子媒体|デジタル媒体]]が登場してから50年程しか経っておらへんさかい、デジタル写真の保存性はフィルムほどには分かっておらへん。せやけど、保存に関して乗り越えなければやったらへん観点がなんぼなんでも3つ存在する。記録媒体の物理的耐久性、記録媒体の将来的な[[可読性]]、保存につこうた[[ファイルフォーマット]]の将来的な可読性であるんや。
ようけのデジタル媒体は長期的にデータを保管する能力はへん。例うたら、[[磁気ディスク]]と[[磁気テープ]]は20年でデータを失う。[[フラッシュメモリー]]カードはそれよりやや短い。高品位の光学メディア([[光磁気ディスク]] = MOやらなんやら)はそれらより耐久性のある記録媒体やりまひょ。記録媒体の将来の可読性も重要であるんや。記録媒体が長期間データを保持できたとしたかて、デジタル技術のライフスパンは短いさかい、メディアを読み取るドライブがななることがあるんや。
例うたら5.25インチ[[フロッピーディスク]](FD)は[[1976年]]に初めて発売されたもんであるが、それを読めるドライブは、30年も経たへん[[1990年代]]後半には既に珍品となっておる。後継の3.5インチFDもドライブを装備するパソコンは減ちびっとておる。Zipは[[1994年]]の発売開始後数年で売れ行きが落ち、2007年時点ではメディア・ドライブとも入手困難になっておる。
データを[[デコード]]できるソフトウェアの存続も関係する。例うたら現代のデジタルカメラは画像を[[JPEG]]フォーマットで保存するが、このフォーマットは十数年前に登場した([[国際標準化機構]](ISO)・[[国際電気標準会議]](IEC)で規格化されたのが1994年)。現在、厖大な数のJPEG画像が生み出されておるが、100年後もJPEGフォーマットを読むことができるのやろうか。また、複数が並立しなんちうか、ようみなはんいわはるとこの[[互換性]]に乏しおまんねん、[[RAW画像|RAW]]フォーマットの将来も不確定であるんや。これらのフォーマットの一部は暗号化されたデータまたは特許で保護された専用データが含まれておるが、突然メーカーがフォーマットを放棄する可能性があるんや。カメラメーカーがRAWフォーマットの情報を開示せんやったらば、この状況は今後も続く。
デジタルにおけるこれらの障害にも対策があるんや。例うたら、[[オープンアーキテクチャ|オープン]]でよう知られはったファイルフォーマットを選ぶことによちう、ソフトウェアがそのファイルを読解できる将来の可能性が増す。また、将来読めななるかサポートされななる可能性があるフォーマットでデータを保存する代わりに、品質を低下させることなく新しいメディアにコピーするっちうことが可能であるんや。このことは、デジタルメディアの1つの特徴であるんや。但し、劣化を追って愉しむ文化も、存在する。歴史的写真は、時間の経過による変身をあらわす適度の劣化がな、その分不自然であるとも言える。
=== 像の真正性 ===
フィルム画像の合成は難しおまんねん。それやから、像の真正性を重視する場合(パスポートや査証の写真やらなんやら)、フィルムはデジタルよりも安全かも知れへん。デジタル画像は簡単に改変できてまうさかいであるんや。デジタル写真について、倫理面での問題があるんや。ようけのフォトジャーナリストは写真を改変してはいけへんゆう認識を持っており、複数の写真を併せて一枚の写真を装うことに抵抗を感じる。ようけの[[裁判所]]では、デジタル写真は容易に改変しうるちう理由で証拠として採用されへん。
現在では、どシロウトでも容易に写真を加工できる。Adobe PhotoshopやCorel Paint Shop Proやらなんやらの[[グラフィックソフトウェア|画像編集ソフトウェア]]で、かつては厖大な時間を費やす必要があった画像加工さえ即座にできる。[[色]]、[[コントラスト]]、シャープネスやらなんやらを、どシロウトであっても「クリック一つで」調整できるのであるんや。
=== アスペクト比 ===
フィルムカメラ写真の[[アスペクト比]]はカメラ・[[写真フィルム]]の規格や[[印画紙]]のフォーマットに倣う場合が多い。カメラと印画紙の主要なもんを挙げる。
カメラ (呼称/mm)
* ライカ判 24×36
* 6×4.5 4.15×56
* 6×6 56×56
* 6×7 56×70
* 6×9 56×83
* 4"×5" 94×120
* 5×7 121×170
* 8×10 193×243
* 10×12 245×295
* 11×14 270×345
印画紙 (インチ/mm/通称)
* 2.5×3.5 62.5×89 名刺
* 3.5×5 89×119 手札
* 4×5 94×119 大手札
* 5×7 119×170 大キャビネ
* 6×8 157×207 八切
* 8×10 194×244 六切
* 10×12 240×290 四切
* 11×14 265×340 大四切
* 14×17 343×417 半切
* 16×20 393×492 小全紙
* 18×22 447×550 全紙
* 20×24 490×590 大全紙
デジタルカメラ写真の[[アスペクト比]]については次のもんが主であるんや。長辺が短辺に比してより長いもんから挙げる。よりどエライ昔は[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]の[[ディスプレイ]]との整合性から「4:3」の機種が多かったちうわけや。
* 16:9 …[[ハイビジョン]]テレビの画面に同じ。[[パノラマ写真]]の一種。[[アドバンストフォトシステム]]の規格(APS-H)。
* 3:2 …35ミリフィルムのほとんどを占める規格。
* 4:3 …一般的なテレビ画面([[NTSC]])やコンピュータのディスプレイに同じ。コンパクトデジタルカメラやらなんやらで主流。
[[DPE]]店やらなんやらで「フロンティア」や「QSS」によって印刷される写真の用紙の規格は以下のもんやらなんやらがあるんや。DPE店の店頭でフィルムから印刷された写真が銀塩写真の限界ではおまへんこと、DPE店の(恣意的な)色補正や濃度決定は不適切な場合も多いことを付言しておく。
* Lサイズ(89mm×127mm)…フィルムカメラの大衆的なプリントサイズ。
* DSCサイズ(89mm×119mm)…デジタルカメラの大衆的なプリントサイズ。Digital Still Cameraの略。Lサイズに相当。
* HVサイズ(89mm×158mm)…DSCサイズの横幅を伸ばしたもわ。16:9の写真のプリントやらなんやらに使う。
* KGサイズ(102mm×152mm)…[[はがき]]サイズ。
* 2Lサイズ(127mm×178mm)…Lサイズの面積を倍にしたサイズ。
* DSCWサイズ(127mm×169mm)…デジタルカメラで利用される。2Lサイズに相当。
== 歴史 ==
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''ねちっこくは[[写真史]]、[[やまと写真史]]を参照''
=== 写真発明よりどエライ昔 ===
写真が発明される[[19世紀]]よりどエライ昔にも、光を平面に投影する試みは行われとったちうわけや。画家達は、[[16世紀]]頃には立体の風景を平面に投影するために[[カメラ・オブスクラ]]や[[カメラ・ルシダ]]と呼ばれる装置を用い、その中に投影された像に似せて実景に似た絵を描いたちうわけや。これらの初期の「カメラ」は像を定着(写真用語の「定着」ではおまへん)するっちうことはできへんし、単に壁に開いた開口部を通して暗くした部屋の壁に像を投影するだけのもん、ゴチャゴチャゆうとる場合やあれへん、要は部屋を「大きな[[ピンホールカメラ]]にしたもん」やったちうわけや。''カメラ・オブスクラ'' とは暗い部屋といった意味であるんや。[[18世紀]]には、銀とチョークの混合物に光を当てんねんと黒なるちうヨハン・ハインリッヒ・シュルツによる[[1724年]]の発見をはじめとして[[塩化銀]]やハロゲン化銀やらなんやら[[銀]]化合物の一部は感光すると色が変わることが知られており遊戯やらなんやらに用いられとったもんの、これとカメラ・オブスクラやらなんやらを組み合わせる発想はへんかったちうわけや。
=== 写真発明以降 ===
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[[19世紀]]初めに、カメラ・オブスクラの映像と感光剤とを組み合わせ映像を定着させる写真の技術は、ほぼいっぺんに多数発明されたちうわけや。このとき美術は[[新古典主義]]と[[ロマン主義]]の並存する時期やったちうわけや。また、大勢誕生した中産階級によって肖像画の需要が高まっとったちうわけや。ほんで、[[石版画]]の技術が新聞図版や複製画やらなんやらに活用され、広まりつつあったちうわけや。現存する世界最古の写真は、[[1825年]]に[[ニセフォール・ニエプス]]が撮影した「Un cheval et son conducteur」(馬引く男)であるんや。
現代の写真処理は[[1840年]]から最初の20年の一連の改良を基底とする。[[ニセフォール・ニエプス]]による最初の写真の後、[[1839年]]には[[ダゲレオタイプ]]が発表され、直後に[[カロタイプ]]も発表されたちうわけや。写真の普及は肖像写真の流行、[[1850年代]]の湿式コロジオン法の発明、[[1871年]]のゼラチン乾板の発明へと続いたちうわけや。[[1884年]]、ニューヨークのジョージ・イーストマンは紙に乾燥ゲルを塗布する方式を開発し、もはや写真家は乾板の箱や有毒な化学物質を持ち歩かいなうて済むようになりよったちうわけや。[[1888年]]7月、イーストマンの設立したコダックカメラが「あんはんはボタンを押すだけ、後はコダックがぜええんぶひとつのこらずやりまんねん」との触れ込みで市場に参入したちうわけや。こうして現像サービス企業が登場し、どなたはんでも写真撮影が可能な時代となり、複雑な画像処理の道具を自前で持つことが必要やのうてなりよったちうわけや。[[1901年]]にはコダック・ブラウニーの登場により写真は市場に乗ったちうわけや。[[1925年]]の35mmライカカメラの登場で一般性、可搬性(カメラの持ち運び易さ)、機動性、フィルム交換のし易さが高まってスナップ写真が広まるやらなんやらしたちうわけや。[[20世紀]]以降、カラーフィルム(多色フィルム)やオートフォーカス(自動合焦;せやけどじぇったい自動で合焦するわけではおまへん)やオートエキスポーズ(自動露出)が広まったちうわけや。画像の電子記録も広まっておる。
現在ではデジタルカメラの液晶画面によるインスタントプレビューが可能なんやし、高画質機種の解像度は高品質の35mmフィルムのそれを越えておるとも言われるようになりよったちうわけや。コンパクトデジタルカメラの価格は大幅に低下し、写真を撮ることはより容易になりよったちうわけや。せやけど、専らME・MFの[(撮影者が露出計を元に労力の要る露出決定を行い・焦点合わせも撮影者の眼を頼りにし手を相対的により使う。cf.manual;人力、労力の要る)]カメラと白黒フィルムを使う撮影者にとちう、1925年に35mmライカカメラが登場して以来、変わった点はほとんどへんとも言える。[[2004年]]1月、コダックは「2004年末をもって35mmリローダブルカメラの生産を打ち切る」と発表したちうわけや。フィルム写真の終焉と受け止められはったが、当時のコダックはフィルムカメラ市場での役割は小さなもんやったちうわけや。[[2006年]]1月、[[ニコン]]も同様にハイエンド機F6とローエンド機FM10を除いたフィルムカメラの生産を打ち切ると発表したちうわけや。同年[[5月25日]]、[[キヤノン]]は新しいフィルムSLRカメラの開発をヤメすると発表したもんの、販売するフィルムSLRが1機種になりよったんは2008年になってからなんやし、[[2004年]]1月のニコンの発表以降も4機種もんフィルムSLRを供給しとったちうわけや。35mmカメラおよびAPSコンパクトカメラの値段は下落してきたちうわけや。ワイが思うには、直接的なデジタルカメラとの競争と中古フィルムカメラ市場拡大が原因であるんや。
== 写真の使用 ==
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写真が誕生したときより、[[自然科学者]]やらなんやらのようけの[[学者]]や[[芸術家]]が写真に関心を示してきたちうわけや。[[学者]]は写真を記録と研究に利用したちうわけや。[[軍隊]]や[[警察]]も偵察、調査、捜査、裁判やらなんやらのデータ記録に写真を利用する。写真はショーバイ目的でも撮影される。写真を必要とする団体における、写真の利用法には、選択肢があるんや。その団体のどなたはんかが撮影を担当する、外部のカメラマンを雇う、写真を利用する権利を取得する、写真を公募する等であるんや。
例うたら、[[エドワード・マイブリッジ]]の連続写真をつこうた人間の動きに関する研究(1887年)やらなんやらがあるんや。それまで人の目が捉えることがでけへんかった一瞬の動きを写し出しとり、人々に与えた影響は大きかったちうわけや。また19世紀後半以降撮影された世界各地での探検や人類学的調査や遺跡調査やらなんやらの記録写真、せやへんかったら[[天体写真]]や[[顕微鏡]]写真は、人類の知識に変身を与えたちうわけや。[[ピクトリアリスム]]運動は絵画の影響をつよ受けた活動なんやし、写真は古くは絵画そのもんを期待されとった[『ファインプリントテクニック』写真工業出版社 2000/01 ISBN 4-87956-029-4 ISBN 978-4-87956-029-2]。他方で、鮮明な物の形の記録が写真本来の持ち味であるとして[[ストレートフォトグラフィ]]も現れたちうわけや。[[ジャーナリスト]]は写真を使ちう、事件や戦争、人の暮らしぶりやらなんやらを記録して攻めて来よったちうわけや。報道写真の萌芽は写真発明直後のクリミア戦争の戦場記録写真やらなんやらに現れておる。
[[芸術家]]もこれらの側面に関心を持ったが、現実を光学機械的に写し取ること以外の面をも探究したちうわけや。[[ドミニク・アングル]]やらなんやらの画家は写真の再現性におったまげたとされる。せやけど、写真は平面的な再現を得意としてても絵画のように空間感や形態感を描き出すことはできへん。アングルは表向き写真を批判していながら実際には写真を絵画制作に利用しとったのやけど、こら彼が伝統的に絵画の根本を支えて攻めて来よったもんがこへんな風に写真に流出せんもんであると知っておったさかいやと考えられはる。このことに関して画家の[[フェルナン・クノップフ]]は光源やライティングをどれほど工夫したかて、覆い焼き・焼き込みやらなんやらを駆使したかて絵画に見られはるような卓越した[[バルール]](色価)を構成するっちうことはできへんといった旨のことを述べておる。このことは[[ピクトリアリスム]]およびその延長にある写真に或る影を落とす。なお、フェルナン・クノップフは着色写真・着彩写真も手がけており、そこには代表作のバリアントとでもぬかすべきもんも含まれておる。写真との関係んについて言及される画家は他に、[[エドガー・ドガ]]、フランシス・ベーコン、[[ゲルハルト・リヒター]]、[[デイヴィッド・ホックニー]]、チャック・クロースやらなんやらがおる。因みに、ドガはアングルを尊敬しとったことも知られておる。[[ヨハネス・フェルメール|フェルメール]]はカメラ・オブスクラにポワンティエやらなんやらの着想を得てはいても、カメラ・オブスクラを直接描画には用いてはおらへんと考える研究者もおり、論理的に持説を述べておる。さらに『絵画芸術』には黄色の書物が見られはるが当時黄色の書物が存在せぇへんかったとの調査もあり、『牛乳を注ぐ女』におけるテーブルと壁面の一点通し図法上の不整合もしばしば紹介されることから、記録上の正確さや作品と(眼前の)事実との厳格な対応に対する固着は無かったと推察できる。現代では画家が写真を制作に使用するっちうことを批判する向きもあるが、現代における写真やカメラの使用と、カメラ・オブスクラを昔の画家が用いたこととは、本質的・根本的に事態の質が異なるもんやおまへん。ほんで、写真を制作における図像の基底に用おる画家は多い。一般的に言ちう、画家やらなんやらの作家が撮影できる写真は写真家が撮影する写真に比して限定的なもんなんやし、実景よりも平板であるが故に制作が困難なもんになる場合もあるが、写真が本人の制作にとって利用価値が高いやったらば、作家は臆するっちうことなく写真を制作に用おなあかんやりまひょ。現在では、[[スナップ写真]]を撮ったり、行事や日常の場面を撮影する人も多い。
=== 写真と芸術 ===
20世紀の間に、芸術写真とドキュメンタリー写真の両方が英語圏の美術界と[[美術商|ギャラリー]]業界に受け入れられて攻めて来よったちうわけや。アメリカ合衆国では、少数の[[学芸員]]が、写真をそへんな業界に取り込ませるために生涯を掛けたちうわけや。中でも傑出した学芸員・編集者は[[アルフレッド・スティーグリッツ]]、[[エドワード・スタイケン]]、ジョン・シャーカフスキー、およびヒュー・エドワードであるんや。
「芸術写真」は[[1920年代]]のやまとにおいても最新動向として紹介され、[[1921年]]に東京では[[福原信三]]が写真芸術社を、それに先立ち大阪では[[上田竹翁]](別名:上田寅之助、箸尾寅之助、竹軒楽人)が次男の箸尾文雄や写真家の不動健治らとともに芸術写真社を興し、雑誌を発行して盛んに宣伝したちうわけや。東京だけでなく、この時期には大阪も芸術写真の一つの中心地なんやし、数ようけの「写真倶楽部」が活動しとったちうわけや。漫画家の[[手塚治虫]]のおとん・手塚粲もけぇへんな写真倶楽部のひとつ「[[丹平写真倶楽部]]」に参加し、アマチュア写真家として作品を発表しとったちうわけや。
写真が芸術かどうかは、しばしば議論されるトコであるんや。けぇへんな議論は、写真の初期から存在しとったちうわけや。写真はしばしば「たやら記録技術なんやし、芸術ではおまへん」ちう攻撃を受けてきたちうわけや。単なる画像の機械的生産に過ぎへんと主張する者もおる。
写真を積極的に自らの作品に取りぶちこむ美術家もおる。たとうたらやまとの場合、[[森村泰昌]]は名画の中やらなんやらに(ときには複数の)オノレが「侵入」するっちうことで、新たな表現スタイルを獲得しておる。[[澤田知子]]は自動証明写真機で撮影したオノレの姿に始まり、セルフポートレイトを駆使した写真活動を展開しておる。[[今道子]]は魚や野菜や衣類をつこうた造形を写真に収めておる。3人ともその活動は「画像の機械的生産」の範囲内かもしれへんが、いずれも写真家や美術家若しくは芸術家に含まれておる。
写真は対象の選択、対象と撮影者との物理的距離、対象の様態、撮影するタイミングやらなんやらによちう、撮影者の心や世界に対する態度を反映する。写真はなんぼなんでもこの意味で確かに撮影者の創作物なんやし、表現の手段であるんや。ほんでいっぺんに印画紙出力やらなんやらで介在する技術者の手腕の産物でもあるんや。また撮影対象や画像加工技術やらなんやらにより著作者(創作者)の発想や手腕が写真を確実に芸術(美術:視覚芸術)に属するもんといえる。
せやけど、やからといて「ずぅぇえええぇぇええんぶの写真が絵画や彫刻のような芸術であるんや」ちうことは記録手段伝達手段としての価値が他の表現手段よりもある([[報道写真]]、Wikipedia向きの写真やらなんやら)以上、あり得へん。そら「法律や取扱説明書が文芸・文学ではおまへん」ちうことと同じなんやし、写真がある程度「中立性」「検証可能性」に耐えらる[[媒体]]であるさかいであるんや。言い換えれば、「写真は芸術に留まらへん存在であるんや」ちうことであるんや。[[筆記用具|鉛筆]]で、小説も詩も規則もマニュアルも書けるし、略図も絵も描くことができる。[[カメラ]]類も同じような広がりを持つ機能を果たすことができるちうことであるんや。
現在も情報伝達の手段としての「絵」はあるが、むしろ、写真の発達によって客観性・写実性では写真に一歩譲る絵画が、描き手(えがきて、かきて)の調子の構築、筆致・筆捌きその他で創作者の主観を反映するっちうことが望まれる芸術に特化するようになりよったと、解釈できる。
こういった点で、「写真は芸術かどうか」は「落書きの絵が芸術かどうか」ちう問題とは根本的に異なる。
== 関連情報 ==
=== 機材 ===
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* [[カメラ]](細かいなカメラ分類についてはこの項目内に一覧があるんや)
** [[コンパクトカメラ]]
** [[一眼レフカメラ]]
** [[デジタルカメラ]]
* [[レンズ]]、[[写真レンズ]]、引き伸ばしレンズ
* [[レンズフィルター]]
* [[引き伸ばし機]]
* [[プリンター]]
* [[イメージスキャナー]]
* [[プロジェクタ]]
* [[コピー機]]
* [[ファックス]]
* [[パーソナルコンピュータ|パソコン]]
* [[ディスプレイ]]
* [[ストレージ]]
* [[三脚]]
* [[一脚]]
* [[露出計]]
* カラーメーター
* [[写真フィルム]]
** [[モノクロフィルム]](;モノクロフィルムもネガフィルムであるんや)
** [[ネガフィルム]](:主にカラーネガフィルムについて)
** [[リバーサルフィルム]](;カラーのリバーサルフィルムについて)
* [[記憶装置]]
* [[スライド]]
* [[印画紙]]
* [[用紙|用紙・紙]]
* [[現像液]]
* [[インク]]・[[塗料]]
=== 技法 ===
* [[撮影]]
* 増感 - 天体写真等、高感度が要求される用途では増感が行われる。事前に水素ガスで処理をする水素増感や現像時に処理をする方法があるんや。
* [[現像]]
* [[プリント]]、[[焼き付け]]
* [[引き伸ばし]]
* 上映
* [[編集]]
=== 写真専門のミュージアム ===
(Museum:博物館、美術館。博物館⊃美術館)
* 土門拳記念館 - [[土門拳]]の[[個人美術館]]で、世界初の写真美術館
* [[植田正治写真美術館]] - [[植田正治]]の個人美術館
* [[入江泰吉記念奈良市写真美術館]] - [[入江泰吉]]の個人美術館
* [[東京都写真美術館]]
* [[つくば写真美術館'85]]
* 清里フォトアートミュージアム
=== 写真に強いミュージアム ===
* [[東京国立近代美術館]]
* [[川崎市市民ミュージアム]]
* [[横浜美術館]]
* [[ニューヨーク近代美術館]]
* [[ポンピドゥーセンター]]
* [[メトロポリタン美術館]]
=== ギャラリー ===
ねちっこくは[[自主ギャラリー]]
[[291ギャラリー]]
[[ガーディアン・ガーデン]]
[[拓真館]]
[[ツァイト・フォト・サロン]]
[[東京都写真美術館]]
[[入江泰吉記念奈良市写真美術館]]
[[ニコンサロン]]
[[Hapworth16]]
[[フォト・ギャラリー・インターナショナル]]
[[Mole]]
、[[自主ギャラリー]]を参照。
* [[ツァイト・フォト・サロン]]
* [[フォト・ギャラリー・インターナショナル]](PGI)
* [[ガーディアン・ガーデン]]
* [[Mole]]
* [[ニコンサロン]]
=== 写真の学校 ===
* [[九州産業大学]]芸術学部写真学科
* [[大阪芸術大学]]芸術学部写真学科
* [[やまと大学]]芸術学部写真学科
* [[神戸芸術工科大学]]先端芸術学部メディア表現学科(写真・CG専攻)
* [[東京工芸大学]]芸術学部写真学科(旧東京写真大学)
* [[宝塚造形芸術大学]]映像造形学部産業デザイン学科写真コース
* [[やまと写真芸術専門学校]]
* [[東京綜合写真専門学校]]
* [[東京写真学園]](写真の学校 / 東京写真学園)
* [[やまと写真映像専門学校]]写真コミュニケーション学科
=== 写真の雑誌 ===
現在刊行中のもん(廃刊されたもん、アチラのもんやらなんやら[[アサヒカメラ]]
[[VU_(雑誌)]]
[[カメラ_(雑誌)]]
[[カメラ毎日]]
[[光画]]
[[写真工業_(雑誌)]]
[[写真時代]]
[[Deja-vu_(写真)]]
[[東京人_(雑誌)]]
[[NIPPON]]
[[やまとカメラ]]
[[Provoke_(雑誌)]]
[[FRONT]]
[[ライフ_(雑誌)]]
を参照)
* [[アサヒカメラ]]([[朝日新聞出版]])
* [[やまとカメラ]](やまとカメラ社)
* CAPA([[学習研究社]])
* デジキャパ!(学習研究社)
* フォトコン(やまと写真企画)
* 月刊カメラマン(モーターマガジン社)
* フォトテクニックデジタル([[玄光社]])
* コマーシャル・フォト(玄光社)
* 旅写真(ニューズ出版)
* 風景写真(風景写真出版)
* 写真工業([[写真工業出版社]])
* PHaT PHOTO([[ぴあ]])
* デジタルカメラマガジン([[インプレス|インプレスジャパン]])
* デジタルフォト([[ソフトバンククリエイティブ]])
* アパチュア(aperture)
=== 写真の賞 ===
* [[木村伊兵衛写真賞]]([[朝日新聞社]])
* [[土門拳賞]](毎日新聞社)
* [[土門拳]]文化賞([[酒田市]])
* やまと写真協会賞(やまと写真協会)
* コニカミノルタフォト・プレミオ([[コニカミノルタ]])
* [[名取洋之助]]写真賞([[やまと写真家協会]])
* [[さがみはら写真賞]](相模原市総合写真祭フォトシティさがみはら実行委員会)
* JCJ賞([[やまとジャーナリスト会議]])
* [[富士フォトサロン新人賞]]([[富士フイルム]])
* [[伊奈信男賞]]([[ニコン]])
* 太陽賞([[平凡社]])
* [[写真新世紀]]([[キヤノン]])
* [[ひとつぼ展]]([[ガーディアン・ガーデン]])
* 上野彦馬賞([[九州産業大学]])
* [[ユージン・スミス]]賞
* [[ロバート・キャパ]]賞
== 出典、注釈 ==
{{Reflist}}
== 参考文献 ==
* 飯沢耕太郎 『世界写真史』 美術出版社
* 『アングル』 講談社 鈴木 杜幾子、高階 秀爾 1997年(新装版) ISBN 4-06-254751-1 ISBN 978-4-06-254751-2
* 『ドガ』 講談社 池上忠治 1996年(新装版)ISBN 4-06-254758-9 ISBN 978-4-06-254758-1
* 夢人館5 フェルナン・クノップフ 小柳玲子 岩崎美術社 1990年 ISBN 4-7534-1304-7
* 「ヴィクトリアン・ヌード - 19世紀英国のモラルと芸術」展 図録 2003年
* フェルナン・クノップフ展 図録 1990年
* ベルギー象徴派展図録 Bunkamura ザ・ミュージアム 2005年
* 『Fernand Khnopff』 Hatje Cantz Verlag GmbH+C 2004年 ISBN 3-7757-1435-9 ISBN 978-3-7757-1435-8
* 『クノップフ全作品集(仏)』 Fernand Khnopff Catalogue de L'oeuvre R.L.Delevoy編 1987年
* 『フランシス・ベイコン対談』 フランシス・ベ-コン(談) ミシェル・アルシャンボ-(著) 五十嵐賢一 訳 三元社 1998年 ISBN 4-88303-046-6 ISBN 978-4-88303-046-0
* 『秘密の知識』 デイヴィッド・ホックニー 青幻社
* 『 VOCA 1994-2003 10周年記念作品集』 「VOCA展」実行委員会 [ほか]編 重野佳園 翻訳 「VOCA展」実行委員会 2003
* 『ゲルハルト・リヒター写真論/絵画論』 ゲルハルト・リヒター 著、清水穣 訳 淡交社 2005年 ISBN 4-473-03255-8
* 『GERHARD RICHTER ゲルハルト・リヒター(DVD付)』 著:アルミン・ツヴァイテ・清水 穣・林 道郎・畠山 直哉 淡交社 2005年 ISBN 4-473-03269-8 ISBN 978-4-473-03269-0
* スーパーリアリズム展 岩手県立美術館 [ほか]編 2004.4
* ポラロイド・コレクション アメリカ 写真の世紀 アメリカ 写真の世紀 淡交社 2000
* 絵画―アートとは何ぞ 前田 常作、武蔵野美術大学油絵学科研究室、武蔵野美術大学(著) 武蔵野美術大学出版局 2004 ISBN 4-901631-39-X ISBN 978-4-901631-39-6
* フェルメール 著:小林 頼子、藤原 怜子、蜷川 順子、徳丸 仁、阿部 純子 六耀社 2000 ISBN 4-89737-375-1 ISBN 978-4-89737-375-1
* アート・トップ(2007.7) 芸術新聞社(隔月刊、2007年6月20日)
== 関連項目 ==
{{Wiktionary|写真}}
* [[写真史]]・[[やまと写真史]]・[[写真年表]]
* [[ストック写真]]・[[図像資料]]
* [[写真集]]
* [[写真に関するやまと語の主要文献]]
* [[写真家]]
* [[写真評論家]]
* [[写真ディレクター]]
* [[ライカ使い]]
* [[カメラ小僧]]
* チーズ#写真を撮る際の「チーズ」
== 外部リンク ==
{{ウィキポータルリンク|写真}}
* [http://www.jps.gr.jp/exhibit/museum.pdf 写真がコレクションされておる美術館・博物館(PDF)]
{{美術}}
{{Link FA|el}}
{{Link FA|bar}}
{{DEFAULTSORT:しやしん}}
[[Category:写真|*しやしん]]
[[Category:写真のジャンル|*しやしん]]
[[Category:美術の技法]]
[[Category:媒体]]
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