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▼ 脳卒中 の解説を表示▼
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Name = 脳血管障害 |
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'''脳血管障害'''(のうけっかんしょうがい, Cerebral Vascular Disorder: CVD)、'''脳血管疾患''' (Cerebrovasucular Disease: CVD) は、[[脳梗塞]]と[[脳出血]]、[[クモ膜下出血]]に代表される脳の病気の総称であるんや。他に、[[もやもや病]]、[[慢性硬膜下血腫]]等も脳血管障害に分類される。
また、脳血管障害のうち急激に発症したもんは、脳血管発作 (Cerebrovascular attack: CVA) または'''脳卒中''' (Stroke, Apoplexy) と呼ばれる。俗にぬかす、「当たった」ちう状態である[「中」を「あたる」とも読む。例:「[[中風]]」=「風にあたる」。]。俗にヨイヨイとも。
個々の疾患については、各々を参照のこと。
== 発症機序 ==
脳血管疾患に共通するんは、脳を栄養する頭蓋内の血管(血流)に異常が発生し、出血による炎症・圧排または虚血による脳組織の障害により発症するっちうことであるんや。
=== 危険因子 ===
虚血性疾患においては[[動脈硬化]]が最大の危険因子なんやし、動脈硬化の原因としては、[[高血圧症]]、[[高脂血症]]、[[糖尿病]]、喫煙が挙げられはる。出血については各病態で異なり、[[脳内出血]]では[[高血圧]]が、[[クモ膜下出血]]では[[脳動脈瘤]] (aneurysm) ・[[脳動静脈奇形]] (AVM) が大きな要因となる。やまとでは、食文化の欧米化とともに罹患率が上昇しとり、[[予防]]、再発防止、[[リハビリテーション]]とも大きな課題となっておる。
[[高血圧]]については、脳卒中の発症を予測するうえで、脈圧・拡張期血圧 (Diastolic Blood Pressure: DBP) やらなんやらと比べ、収縮期血圧(Systolic Blood Pressure: SBP)が性や人種に関係なく、最も重要な因子であるとする[[論文]]が ''American Journal of Hypertension'' の2007年3月号に掲載されたちうわけや。
=== 外傷に起因する脳血管障害 ===
; [[急性硬膜外血腫]](AEDH)
: 予後良好な出血であるんや。[[CT]]上は凸レンズ型の高吸収域として写る。出血源は[[硬膜]]([[中硬膜動脈]]、静脈洞)または骨(椎間静脈)であるんや。したがってAEDHは基本的に[[頭蓋骨骨折]]の合併症なんやし、骨折側にみられはる。側頭骨骨折で中硬脈動脈損傷、後頭骨骨折で横静脈洞損傷ちう例はどエライ多い。開頭術で血腫除去ができる。
; [[急性硬膜下血腫]](ASDH)
: 予後不良な出血であるんや。CT上は三日月状の高吸収域として写る。外傷では反対側にできることが多い。[[クモ膜]]の損傷によって発生するといわれておる。クモ膜はそう簡単には損傷する膜ではおまへんので強い外傷の時に発生する。治療は開頭術であるんや。[[脳挫傷]]では脳内出血、軟膜損傷ではクモ膜下出血、クモ膜損傷では硬膜下血腫が発生すると考えておけばよい。
; [[慢性硬膜下血腫]]
: ASDHとは異なり予後良好であるんや。CT上は三日月状の等吸収域として写る。治療は穿頭による血腫除去であるんや。
== 初期治療の違い ==
脳卒中を起こす場合、大抵は高血圧を伴っておる。その治療方針は各疾患ごとに異なるので診断をせんと血圧を初めとしてうかつな治療をするっちうことはできへん。
; 脳梗塞
: 急性期の降圧は原則、禁忌であるんや。脳血管障害でCTにて出血が認められなければ脳梗塞の可能性が高い。発症から3時間以内やったら血栓溶解療法で症状が改善しえるので適応の評価を行わなやったらへん。病歴からアテローム血栓性やらなんやらの病型診断も行い、[[MRI]]またはMRAにて発症時期も特定していく。血栓溶解療法は適応基準、慎重投与やらなんやらが定められておるため、かいやったらず専門家にコンサルトしてから血栓溶解療法は行うべきであるんや。この際、適応から外れる行為として観血的な処置があるためにNGチューブやフォーレ―カテーテルの挿入は控えておいた方がよい。
; 脳出血(脳溢血)
: 急性期は極端な高血圧を除き、降圧せん。慢性期は再発予防のために降圧する。救急室で行うべきこととしては、出血部位の同定を含めた診断と[[ヘルニア]]や[[水頭症]]といった合併症の評価であるんや。緊急手術の適応となる脳出血には被殼出血、[[小脳]]出血、皮質下出血、[[視床]]出血があげられはる。被殼出血、小脳出血、皮質下出血では血腫除去術、視床出血では脳室ドレナージが標準的な術式であるんや。手術適応は施設によっても異なるが、被殼出血の場合は血腫量が31ml以上の時や[[意識障害]]があるとき、脳の圧迫所見が強い時は緊急手術となる。小脳出血では血腫径が3cm以上のとき、意識障害(特にJCSⅢ-100以上)があるとき緊急手術となる。皮質下出血の場合は血腫量が30ml以上の時、意識障害が昏迷以上であるとき、正中偏位が1cm以上あるとき、中脳周囲槽の変形があるとき緊急手術となる。視床出血では脳室穿破や[[水頭症]]が認められはるとき緊急手術となる。
; クモ膜下出血
: 積極的に血圧をコントロールする。こら再出血の予防のためであるんや。
== 救急室における神経診断学 ==
神経診断は[[神経診断学]]に基づき、病因診断、解剖学的診断、臨床診断と3stepで行うのが通常であるんや。解剖学的診断を行うための診察項目はどエライ多い。救急室ではこへんな風な対応は不可能なことがようけ、頻度としたかて救急室に来院する神経病が疑われる患者のようけは[[脳血管障害]]であるため、より簡便なスクリーニング法が発達してきたちうわけや。スクリーニング診察はあくまでも神経病の存在診断のために行うもんなんやし、体系やった神経診断学に基づく診断に比べ、局所診断、病因診断の情報は少へんもんの、短時間で行えることから救急室では好まれる。スクリーニング診察の項目としては、意識、脳神経、運動神経、感覚神経、歩行、姿勢、髄膜刺激症状、自律神経、協調運動、深部腱反射(特に病的反射)やらなんやらを一通り行う場合が多い。
スクリーニングの項目だけでも脳血管障害んかいなりの情報を得ることができる。殆どの脳血管障害が片麻痺を主訴とするため、これを想定する。まず顔面に麻痺が存在せん頸部以下の[[片麻痺]]やったら[[脊髄]]レベルの血管障害と考えることができる。片麻痺と対側に顔面麻痺がある場合、すなわち交代性麻痺やったら[[脳幹]]障害であるんや。脳幹障害は[[気管内挿管]]の必要が高なる。咽頭反射の消失やらなんやら球麻痺症状、交代性麻痺はいずれも気管内挿管を積極的に考える状態であるんや。
頭部CTを緊急で行う必要がある(救急室のマネジメントとしては脳出血と診断がついた時点で局在診断は行っても治療方針としては影響は出へん。)。あいまに行う神経診断としては脳神経の検査であるんや。脳神経Ⅰ~Ⅳ麻痺やったらば[[中脳]]、脳神経Ⅴ~Ⅷ麻痺やったらば[[橋]]、脳神経Ⅸ~ⅩⅡ麻痺やったらば[[延髄]]が責任病巣である可能性が高い。片麻痺と同側に顔面麻痺が認められはる場合は皮質下レベルか皮質レベルの障害であるんや。この場合テント上病変であるんで瞳孔偏位が存在したらそれだけで偏位方向の皮質レベルの障害である(瞳孔偏位はテント上病変では病側を向き、テント下病変では健側を向く)。瞳孔偏位が認められなければ、皮質症状が認められはるか、認められへんかで鑑別する。皮質症状が存在したら皮質レベルの障害なんやし、皮質症状が存在せん、せやへんかったら感覚障害が存在せな皮質下レベル、即ちラクナ梗塞であるんや。[[皮質症状]]は優位半球の皮質症状としては[[失語]]が有名なんやし、劣位半球皮質症状としては
障害血管の目安としてはそれ以外の高次機能障害、失認、失行、[[半側空間シカト]]があげられはる。また両側[[大脳皮質]]の機能として、複合感覚もあるため、これも皮質症状とする。広範な皮質症状としては[[意識障害]]もあげられはる。
障害血管に関しては皮質レベルの障害の場合は前部大脳循環系の障害が疑わしおまんねん。下肢の障害が強ければ前大脳動脈領域、顔面や上肢の障害が強ければ[[中大脳動脈]]領域、[[同名半盲]]や[[幻視]]が認められれば後大脳動脈領域が疑わしおまんねん。皮質下、特に[[内包]]、[[視床]]、[[大脳基底核]]は穿通枝によって主に灌流されておるため、皮質症状が存在せぇへんかったり、感覚麻痺を伴わへん運動麻痺や運動麻痺を伴わへん感覚麻痺はラクナ梗塞を疑う。
脳血管障害の局在診断でどエライ便利ええ所見を纏める。
; 交代性片麻痺
: 交代性片麻痺とは脳幹の徴候としては極めて重要な所見であるんや。脳幹障害では同側の脳神経障害と反対側の上下肢の麻痺をおこす。大脳の障害では反対側の顔面をむくむ片麻痺を起こすので容易に区別できる。要するに、脳神経症状と上下肢の片麻痺のサイドが逆ちうことで脳幹の病変と予測できるこれが交代性片麻痺であるんや。出現する脳神経症状は神経核の位置と関係する。即ち左翼動眼神経麻痺がある交代性麻痺がみられれば左翼中脳の障害であるんや。なお延髄の障害で交代性片麻痺が起こるんは延髄内側の病変であるんや。延髄外側、即ち[[ワレンベルグ症候群]]では[[錐体路障害]]は起こらへん。
; 解離性感覚障害
: 解離性感覚障害は脊髄病変をしめす徴候であるんや。
:* 前方障害型:障害レベル以下に温痛覚低下がみられはる
:* 後方障害型:障害レベル以下に[[深部感覚]]、[[触覚]]の低下がみられはる。
:* 中心部障害型:宙吊り方に温痛覚低下。
:* ブラウンセカール症候群:対側の温痛覚低下と同側のその他の感覚、錐体路障害がおこる。
== 代表的な脳血管障害の画像所見 ==
===救急室における画像診断学===
{| class="wikitable"
!nowrap|画像!!nowrap|超急性期脳出血!!nowrap|超急性期脳梗塞
|-
|発症直後所見||発症直後からT2WI、DWIにて信号変身が認められはる||発症直後は所見は認められへん。
|-
|T2WI||T2WIでは血腫中心部の中等度高信号と辺縁部に低信号、周囲の浮腫性変身||T2WIでは発症後数時間せんと血管性浮腫による信号変身認められへん。
|-
|DWI||血腫中心部の高信号とその辺縁部の低信号||発症30分以後やったらば所見は出現しうるが最終梗塞とくらべるとまだ限局しておる。
|}
救急室においては超急性期から急性期の所見に基づいて病名とヘルニア、水頭症の有無区別できれば十分であることがようけ、上記表に基づいた評価が行われるのが一般的であるんや。血栓融解療法の普及に伴ちう、まずはCT撮影を行い、出血がなく、明らかいな脳血管障害を疑う症状、病歴があれば脳梗塞と考え治療を行うこともしばしばあるんや。急性期の脳内出血の検出力としてはCTとMRIは同等やけど、簡便さからCTが好まれる。
===脳梗塞===
[[脳梗塞]]の画像所見について述べる。
;CT
X線[[コンピュータ断層撮影|CT]]では、まず何よりも[[脳出血]]との鑑別が重要であるんや。脳出血ではよほど小さなもんやへん限り超急性期から血腫が明確な高吸収域として確認できるさかいであるんや。さらに脳梗塞では'''初期(早期)虚血変身'''(early CT sign)と呼ばれる所見がみられはることがあるんや。early CT signとしては[[レンズ核]]陰影の不明瞭化、[[島皮質]]の不明瞭化、皮髄境界(皮質と[[白質]]の境界)の不明瞭化、[[脳溝]]の消失(狭小化)が有名であるんや。これらの変身がMCA領域の1/3を超えるとき(1/3MCA領域)は血栓溶解療法の治療適応外となるため、近年では初期虚血変身有無の判定が重要となっておる。やや時間が経過すると、壊死した脳の腫脹がみられはることがあるんや。ほんで、壊死した組織は発症数日すると軟化してCT上暗なるが、これらの所見はどれも発症急性期にははっきりせんもんであるんや。
;MRI
[[核磁気共鳴画像法|MRI]]ではより早期から所見を捉えることができる。'''T2強調画像'''で病変が高信号になる([[細胞]]の腫脹をみておる)のが発症約6時間でみられはるほか、'''拡散強調画像(DWI)'''では高信号を約3時間後から認めることができるとされる。能書き上はDWIにて高信号を示しておる部位はすでに不可逆的な変身を示しておると考えられており、その周囲に可逆的な部位である[[ペナンブラ]]が存在すると考えられておる。せやけどDWIの高信号域のようけは梗塞巣に一致するが淡い病変の中に可逆性の病変が含まれることもあることが知られておる。逆に超早期はDWIでも偽陰性を示すことはしばしば認められはる。発症24時間以内でも5%ほどの偽陰性が知られておる。特に発症6時間以内の椎骨動脈灌流域で偽陰性がようけ20%も認められはる。特に延髄病変で多いとされておる。逆に大脳皮質での偽陰性は低く2%程度であるんや。初回のDWIにて高信号が認められなくとも経過、症状から脳梗塞がつよ疑われた時は24時間後にもっかい撮影するんが望ましおまんねん。その場合は3mm程度の薄いスライスでb value 2000以上で行うと検出率が高なる。
{| class="wikitable"
!nowrap|病期!!nowrap|病態!!nowrap|DWI!!nowrap|ADC-MAP!!nowrap|T2WI!!nowrap|CT
|-
|発症直後(0~1時間)||閉塞直後の灌流異常||所見なし||所見なし||所見なし||所見なし
|-
|超急性期(1~24時間)||細胞性浮腫||高信号||低信号||所見なし||early CT sign
|-
|急性期(1~7日)||細胞性浮腫と血管性浮腫||高信号||低信号||高信号||低吸収
|-
|亜急性期(1~3週間)||細胞壊死にてマクロファージ浸潤と血管新生から徐々に浮腫軽減||高信号から徐々に低信号へ||低信号から徐々に高信号へ||高信号||低吸収からFEを介して低吸収へ
|-
|慢性期(1か月~)||壊死、吸収、瘢痕化||低信号||高信号||高信号||髄液濃度
|}
上記表は脳梗塞におけるMRIの典型的経時的変身であるんや。超急性期は細胞性浮腫のため拡散係数が低下し、そらDWIにて高信号、ADC-MAPで低信号ちう形で表現される。急性期では毛細血管のBBBの破綻により血管性浮腫が起る。血管性浮腫により単位組織あたりの水分量が増加するためT2WIにて高信号を示すようになる。急性期に再灌流により血管性浮腫が増悪し、著明な[[脳浮腫]]や[[出血性梗塞]]を起こすこともあるんや。亜急性期になると細胞壊死と血管壊死により拡散係数が上昇してくるため、一時期見かけ上正常化(pseudo-normalization)する。拡散強調画像ではT2 shine throughの影響をうけて亜急性期後半まで高信号が持続する。この現象があるために拡散強調画像で高信号でも拡散係数の低下や脳梗塞超急性期と言えずとするっちうことができへんし、ADC-MAPを併用して評価する。発症2週間ほどでCTでも血管性浮腫の軽減により一時的に病変が等吸収になる。せやけど不明瞭化はしとりFE(fogging effect)と言われる。亜急性期では軟膜髄膜吻合による側副血行路の発達や代償性の灌流増加にて比較的小さな梗塞巣内の出血が認められはることがあり、T2*にて低信号を示す。こら急性期の出血性梗塞と異なり、重篤な神経症状の増悪を招くことはへんが、ラクナ梗塞の場合はこれらの所見がある場合は抗血小板薬投与をせん方が無難とされておる。その後は慢性期所見としてT2WI高信号となるが、組織欠損の程度によりFLAIR画像で低信号化したりする。細胞外液腔の開大によるもんであるんや。
脳血管障害では遠隔部に二次性が起ることが知られておる。代表例を示す。
{| class="wikitable"
!nowrap|二次性変身!!nowrap|所見
|-
|皮質脊髄路のワーラー変性||[[皮質脊髄路]]に障害があるとその遠隔部で4週後よりT2短縮、10週頃よりT2延長。DWIでは2日から8日程度で信号変身が認められはる。
|-
|視床の変性||外側線条体動脈を含め中大脳動脈領域に障害があると皮質視床路を介して同側視床が発症3か月以降にT2延長。背内側核から起ることが多い。
|-
|中脳黒質の変性||[[線条体]]の障害で同側中脳黒質に発症10日前後でT2延長が認められ、1か月ほどで消失する。
|-
|下オリーブ核仮性肥大||小脳歯状核病変では対側の下オリーブ核に橋背側中心被蓋路では同側に変性がおこる。数か月でT2延長がおき、その後肥大する。
|-
|交叉性小脳萎縮||橋核が障害されると対側の中小脳脚にワーラー変性が生じる。橋核近傍が障害されると対側に同様の変性が生じるため、両側性となることも多い。
|}
その他、有名な所見としては皮質層状壊死(cortical laminar necrosis)ちうもんがあり、椎体細胞層(第3層)が選択的に虚血に陥ることであり発症後3週間ほどでT1WIにて皮質に沿った高信号域が認められはる。
===脳内出血===
[[脳内出血]]の画像所見について述べる。
;頭部CT
血液が血管外に流出すると凝固して血漿成分が吸収されるためヘモグロビン濃度が上昇する。そのためCTでは高吸収域を示し、診断は比較的容易であるんや。
;頭部MRI
超急性期は脳出血と脳梗塞の鑑別もMRIにて行うことができる。但し、CTでもほぼ脳出血の検出能は変わりはへんとされておる。
{| class="wikitable"
!nowrap|画像!!nowrap|超急性期脳出血!!nowrap|超急性期脳梗塞
|-
|発症直後所見||発症直後からT2WI、DWIにて信号変身が認められはる||発症直後は所見は認められへん。
|-
|T2WI||T2WIでは血腫中心部の中等度高信号と辺縁部に低信号、周囲の浮腫性変身||T2WIでは発症後数時間せんと血管性浮腫による信号変身認められへん。
|-
|DWI||血腫中心部の高信号とその辺縁部の低信号||発症30分以後やったらば所見は出現しうるが最終梗塞とくらべるとまだ限局しておる。
|}
MRIの意義はヘモグロビンの生化学的状態が鑑別できることであるんや。
{| class="wikitable"
!nowrap|病期!!nowrap|ヘム鉄の性状!!nowrap|磁性!!nowrap|局在!!nowrap|T2WI!!nowrap|T1WI!!nowrap|CT
|-
|超急性期(24時間以内)||オキシヘモグロビン||Fe2+/反磁性||赤血球内||軽度高信号||軽度低信号||高吸収域
|-
|急性期(3日以内)||デオキシヘモグロビン||Fe2+/常磁性||赤血球内||低信号||軽度低信号||高吸収域
|-
|急性期(7日以内)||メトヘモグロビン||Fe3+/常磁性||赤血球内||低信号||高信号||高吸収域
|-
|亜急性期(2週間以内)||フリーメトヘモグロビン||Fe3+/常磁性||赤血球外||高信号||高信号||辺縁部から低下
|-
|慢性期(1か月以後)||ヘモジデリン||Fe3+/常磁性||赤血球外||低信号||低信号||低吸収域
|}
脳内出血発症直後は血腫内の赤血球膜は正常なんやし、内部の[[ヘモグロビン]]のようけは酸素を含むオキシヘモグロビンであるんや。オキシヘモグロビンは反磁性体のためT1緩和時間、T2緩和時間に影響を与えへんが、血餅は水分を含むため、軽度のT2延長を示すのが一般的であるんや。オキシヘモグロビンは数時間以内にデオキシヘモグロビンとなる。デオキシヘモグロビンは常磁性体なんやし、T2WIにて著明な低信号を示すようになる。磁化率効果に鋭敏なんはグラディエントエコー法であるT2*強調画像であるんや。この画像では急性期血腫は著明な低信号を示す。せやけどT2*強調画像では急性期血腫と慢性期血腫の区別が難しおまんねん。急性期から亜急性期にかけてデオキシヘモグロビンは辺縁から酸化されメトヘモグロビンに変身していく。メトヘモグロビンは常磁性体であり著明なT1短縮効果を示すためT1WIにて高信号化してくる。この時期にはいっぺんに血腫融解がはじまる。赤血球膜カンペキに破壊によるメトヘモグロビンの血球外流出、浮腫性変身によってT2WIにて高信号化してくる。このころはCTでは血腫の辺縁が低吸収域になってくるため、MRIの方が血腫の境界、浮腫性変身を正確に判定できる。慢性期になるとメトヘモグロビンはヘモジデリンとなり、浮腫も落ち着き、T1WI、T2WIともに低信号となる。T2*強調画像でも低信号を示す。
===クモ膜下出血===
最も有名なくも膜下出血のCT所見にペンタゴンといわれる鞍上槽への出血が知られておるが、こら頭蓋内内頚動脈動脈瘤破裂の場合によう認められはるもさかい、それ以外の動脈瘤破裂によるクモ膜下出血ではこへんな風な画像にはやったらへん。また破裂動脈瘤の30%ほどに脳内出血を合併すると言われておる。[[脳動脈瘤]]の好発部位としては前交通動脈(Acom)、中大脳動脈の最初の分枝部、内頚動脈-後交通動脈(IC-PC)とされておる。前交通動脈瘤では前頭葉下内側および透明中隔に、IC-PCでは側頭葉に、中大脳動脈瘤では外包および側頭葉、前大脳動脈遠位部動脈瘤では[[脳梁]]から帯状回に脳内血腫を形成する。高血圧性の脳内出血と明らかに分布が異なるほか、原則として近傍に[[クモ膜下出血]]を伴っておる。亜急性細菌性心内膜炎や絨毛がんやらなんやらでは動脈瘤を合併し、クモ膜下出血、脳内出血を合併するっちうことが知られておる。以下に出血部位から責任動脈瘤を推定する方法を纏める。
{| class="wikitable"
!nowrap|破裂部位!!nowrap|出血の広がり
|-
|前交通動脈||[[大脳縦裂]]前部、交叉槽、脚間槽やらなんやらから[[シルビウス裂]]まで左翼右翼対称的に存在、透明中隔腔内の血腫が特徴的であるんや。
|-
|中大脳動脈||同側のシルビウス裂を中心に存在する
|-
|頭蓋内内頚動脈領域||鞍上部脳槽を中心に非対称的に両側性に存在する。所謂、ペンタゴンであるんや。
|-
|椎骨脳底動脈領域||迂回槽、脚間槽、橋槽を中心に左翼右翼対称性に存在する。
|}
== 脚注 ==
{{reflist}}
== 関連項目 ==
* [[神経学|神経内科]]
* [[脳神経外科学|脳神経外科]]
* [[クモ膜下出血]]
* [[いびき]]
{{medical-stub}}
{{DEFAULTSORT:のうけつかんしようかい}}
[[Category:脳神経疾患]]
[[Category:外傷]]
[[en:Cerebrovascular disease]]
[[ko:뇌혈관 장애]]
[[sv:Cerebrovaskulära sjukdomar]]
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